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人間科学研究所とは

職場における適材適所について

個人の適材適所

人は生まれながらの性質や特性の上に、社会的な能力を身につけていきます。
一般的には評価のしやすい「社会的能力」、例えば、「言語力(論理力)」や「分析力」といった、どちらかと言えば理数系の能力を見て人を判断します。

しかし、これらの能力は、その個人がその立場になった時にのみ、必要な能力であって、誰にでも必要な能力ではありません。

例えば、営業の方が理路整然と自社の製品の説明が出来たとしても、必ずしも営業実績と正比例するものではない、という事です。

もちろん、製品の説明を明確にすることは必要ですが、そこに「理路整然」という能力は、必ずしも必要な能力ではない、という事です。

営業の人にとって重要な要素は「人あたりが良いか」「人から嫌われないかどうか」「誠実そうに見えるかどうか」などに代表される「印象(先天的なもの)」です。
そして、社会的な能力でいうところで言えば「人の話を聞ける」つまり、得意先の人の話を十分に「聞きだす能力」があるのかどうか、です。

決して「論理力」や「分析力」といったものではありません。
そして一般的な幅広い知識です。

また、企業内での会議で「論理力」がいくら優れているように見えても、必ずしも対外的に通用するとは限りません。

問題なのは、対外的に通用するか否か、です。
つまり内弁慶では駄目、ということです。

そして、ここで重要なことは、その営業の人に「内的欲求」に代表されるものがあるのかどうか、です。

つまり、ここで言えば、「仕事を成功させよう」といった「自分に対する欲求」が有るのかどうか、なのです。

そしてそれを実現させようという「意志」が固いのかどうかです。

この2つの資質が、人の人生の全てを決定するのです。

そして、この資質は「知性」によってより具体性を増し、行動化され実現する、という過程をたどります。
といったところから個人の何を見極め、何を参考にしておくことが企業人事にとって重要なのか?ということになります。

1、社会(企業内部も、家庭も)は「人の関係」で成り立っている
2、人は無意識的に「印象」で評価を決める
3、人は「内的欲求」の質に応じてレベルが決まる

といった人としての前提や環境としての条件がまずあるので、「個人の資質(パーソナリティ)をベースに「対人関係」に関する能力や「内的欲求度」「意志力」を知ることがとても重要なことになってきます。